1986-05-16 第104回国会 衆議院 外務委員会 第14号
あなたはこの吉田書簡をごらんになったかどうか、ひとつお聞かせ願いたい。
あなたはこの吉田書簡をごらんになったかどうか、ひとつお聞かせ願いたい。
そしてココムの優等生などという皮肉ともほめことばともつかぬようなことばで言われているのだそうでありますが、こうした吉田書簡以来の伝統的な中国敵視政策のしっぽというものを残存させていくことは、共同声明の精神に沿わないのではないかと感ずるわけであります。こういう諸外国のココムリストの実質的な踏み破り行為に対して、どうお考えになっておられるのか。
こういうことは、中国側の心証も非常に悪くしておるわけですが、もうここらあたりでそういうふうなものについてはすっきりするように、私が前に国会におったとき、吉田書簡はもう死んだものだ、こういう勇気ある発言をした通産大臣ですが、もうここらあたりで関税の障壁というものは一切ない、アメリカもどこも一緒だ、こういうような方向に進むことができないかどうか、その点ひとつ通産大臣の御見解を伺いたい。
輸銀というのはコマーシャルベースではないか、それを政府がだめなんだということで、政策的立場から、あるいは外交的、いわゆる吉田書簡によってこれは打ち切られたわけですから、そういうことで政経分離といいながら政経不可分な形でやることはおかしいじゃないかという議論を展開してきたことがある。
○近江委員 それで、輸銀使用について中国に対してそういう非常に明確な線を出されたわけでありますが、明確といっても吉田書簡の問題があるわけですけれども、北朝鮮に対しては、いままで予算委員会等でもお聞きしたわけですが、朝鮮もこのように変わってきておるわけでございますし、今後どういう姿勢で臨まれるか、お聞きしたいと思います。
○近江委員 それで、輸銀の使用ということを中曽根大臣もおっしゃったわけでございますが、しかし実際にこれに中国が乗ってくるかどうかという点は、これは吉田書簡にかかっていると思うのです。それで、前通産大臣の田中さんも、これは事実上はないのと同じだというような、そういう発言もなさってこられたわけです。
吉田書簡云々の問題につきましては、これは吉田さんの私信でございまして、政府がとやかく言うべき筋合いのものではないと考えております。
これは事実上、どういう表現がいいのか、なしくずしと言うのか、まあそういうことで、かねがね問題となってきた吉田書簡というものが、もう事実上廃棄されるものだと、こう理解できると思うんです。しかし、台湾側としては、日華条約の補完的な役割りを持つのが吉田書簡であるということを高く評価している、そういうまた受けとめ方をしている、こういうふうに伝えられている。
○小谷守君 いまの大臣の御説明でございますと、これは先般わが党の先輩であります佐々木更三代議士が中国を訪問された際に田中首相の伝言として伝えられておりますところの吉田書簡は死滅したという表現と同様なニュアンスを受けるわけでありますが、私はこの吉田書簡に対する評価は佐藤内閣で一つの定型化された御説明があったように思うのであります。
○小谷守君 中国向け長期延べ払い輸出が日中間で問題化した出発点が吉田書簡であったことは、申し上げるまでもございません。吉田書簡は、昭和三十九年五月、吉田首相から台湾の張群秘書長にあてたいわゆる私信でありまして、その全文は公表されておりませんが、その要点は概略次のようなものだといわれております。
○国務大臣(中曽根康弘君) 吉田書簡なるものは吉田元首相の個人的書簡でございまして、政府間の協定や条約ではございません。したがって、政府はこれに拘束さるべきものではございません。私はかねがねそういうふうにも考えておりましたし、政府もそのように答弁しております。私のただいまの考え方は、吉田書簡というものは現在すでにないものである、効力なきものである、このように考えております。
このような状態で日本が、あるいは吉田書簡問題にいつまでもひっかかっていたり、あるいは今後のココム対策とかチンコム対策がいままでどおりでは、進まないと思うのです。こういうふうにアメリカが恒久的な通信機械を中国に出したということ、ココムやチンコムとの関係、それらについて全般的に大臣の考え方をまず伺っておきたいと思います。
○加藤(清)委員 吉田書簡を破棄して、あるいはもう忘れて、輸銀融資をこれまた考えるという考え方を大臣は何度も表明されております。したがって、輸銀の融資までするだけの余裕があり幅があるならば、当然共産圏との貿易において円建て契約を認めてしかるべきだと思うのです。 そこでもう一度念を押しておきます。それじゃ、円建てで契約してこうしますと持ってきたら通産省は許可いたしますですね。
それともう一つは、例の、御承知のような吉田総理からアチソンでしたかにあてた書簡、いわゆる吉田書簡の中を見ましても、あるいは日華平和条約の締結されたときの交換公文ですね、これを見ましても、やはり私は日華平和条約の適用範囲というのは、当時としては台湾及び澎湖島に限られておったと、私は、そういう立場からこの条約は締結された、そしてまた、そういうふうにすることのために将来の日中間の関係を非常に憂慮された総理
次に伺いたいのは、吉田書簡の問題がいまだに解決つかずにおるのですが、 〔委員長退席、理事白井勇君着席〕 これは、私が承知しておりますのは、六十五年の二月の国会ですね。ここで佐藤総理は、吉田書簡は私信であるが内閣は拘束される、こう言っておいでになる。このことは私信、私信と言いながら、その私信を政治レベルにまでみずから高めた発言なんですよ。
小林さんは日中議員連盟の事実上の幹事長役として非常に御活動であり、裏のことも知っておられるので、吉田書簡の廃棄ということについて正面から、からめ手から、何とか答弁を引き出そうと努力をされておるのを拝見して、ずいぶん御苦労なことだと思っておりますが、これに対応する田中通産大臣の御答弁も、佐藤内閣という重しもございまして、非常に御苦心の御発言であるというふうに私は思うのであります。
問題はやはり吉田書簡でございまして、これも私どもは外務大臣、通産大臣の御発言を非常に関心を持ちながら聞いているわでございます。十五日の予算委員会でも、外務大臣と通産大臣が同じ吉田書簡の問題に対してお答えになっている。外務大臣はこういうことを言っておられるのですね。
私は吉田書簡などというのはなるべく触れたくない、こう思っているんですが、どこへ行っても吉田書簡の質問が出るから、答えていわくということにならざるを得ません。吉田書簡というのは、御承知のとおり、三十八年八月——三十八年は私は大蔵大臣でございましたが、クラレのビニロンプラント輸銀融資が行なわれたわけでございます。
先ほども、この前の委員会でも、田中大臣は、吉田書簡については拘束されない……。確かにそうなんですけれども、ところが向こうではやっぱり拘束をされておるわけです。今回の視察の状況を見ましても、たとえば日航には乗らないとか、あるいは帝人ですか、工場視察の申し入れをしても行かないとか、そういう原則というものを非常に守るという姿勢を打ち出してきておるわけです。
○田中国務大臣 それは明確に申し上げておりますとおり、吉田書簡に拘束を受けません。拘束を受けませんということでございまして、あなたがいま申された三つの表現とはちょっと違うわけでございますが、拘束を受けません。遅疑と逡巡くらいの差はあるかもしれませんが、いずれにしても、拘束を受けないということでございます。日本語としては非常に明確な解釈だと思います。
○川端委員 この間予算委員会の一般質問のときに、あまり商工委員会で聞くから田中通産大臣答えてくれぬがと言いながら、吉田書簡の問題に対して外務大臣とやりとりをいたしたことはお聞き置きを願ったと思うのですが、私は中国との貿易のことを考える場合に、中国の感触から感じますのに、少なくとも日本が輸銀を使わしてやるのだというこの考え方では、中国は現時点においては受け入れない、こういう感触を持っているのです。
それから、いろいろと断片的にいま出ておるのでありますが、たとえば吉田書簡はすでに死滅したのだということを閣議において確認をされた、ココムも廃止の方向においてこれからやっていくのだということも言明しておられるわけですね。
○福田国務大臣 吉田書簡は申し上げるまでもなく吉田元総理が総理をおやめになったあとで、時の国民政府の張群秘書長に対して差し出した書簡でございます。したがってこれは全く個人の間の書簡であります。しかもその吉田さんはもうなくなられちゃった、そこでこれが廃棄論というのがありますが、廃棄というのは一体どういう手続をとればいいのでしょうか。
のことであるというふうなこともありましたし、対日三原則についても、これは何も固定的にこちらは絶対にどうだこうだということを言っているわけじゃなくて、交渉の過程においてやりたい、いま福田外務大臣は中華人民共和国に対しては非常に積極的な姿勢を示しておるという点についてはもう疑いの余地がない、これだけははっきりしておるということをわれわれとしてははっきり認識するわけでありますが、たとえば、くどいようでありますけれども、もう一度重ねて、吉田書簡
いいんですが、吉田書簡を廃棄すべしと、こういう議論がありましてね、それに私どもはひっかかるんです。つまり、廃棄する。これは吉田元総理が個人として書かれた手紙です。総理をおやめになってから、張群秘書長にあてて出した私信です。その吉田さんはおなくなりになっている。その手紙を廃棄せいと言っても、廃棄の手続をどうするのか、むしろ教えてもらいたいくらいなものなんです。
しかし、やり方はいろいろあると思うんで、たとえば輸銀の問題だとか吉田書簡の問題だとか、最近いろいろ動きが出てきて、それは政府も意識してやっておられるんでしょうけれども、この吉田書簡は、最近、これはもう効力がないんだということを声明するとか、そういうことはしないと、こういうふうに言っておられるようです。これはそのとおりでいいですか。
○川端委員 関連をしておりますから、時間もないし、一括して申し上げますけれども、いわゆる世にいう輸銀使用の問題に関する吉田書簡ですね。私は、あのたてまえを重んずる中国としては、今日中国は、必ずしも輸銀使用に向こうから必要だと言った覚えはないはずです。
○福田国務大臣 吉田書簡、これは私どもの頭の中には全然ありません。これは皆さんがおっしゃるものだから吉田書簡ということばを出さなければならぬわけですが、私の頭のどこにも、もう吉田書簡という考え方はありません。吉田書簡は何だといえば、吉田故首相のこれは私の手紙です。吉田さんはおなくなりになっておる。
○田中国務大臣 吉田書簡はある時期に、私信ではございますが、精神的拘束を受けますと言ったか何か、それに近い答弁をしたことは事実でございます。それは私もそのように承知をいたしております。
○田中国務大臣 総理大臣が、本会議で同種の質問に対して、吉田書簡に拘束は受けません、こう正規に答えておるわけでございます。
○田中国務大臣 吉田書簡というのはこれは個人的な書簡でございまして、政府がこれを取り消すとか取り消さないとかいう筋合いのものではございません。これは一貫した政府の答弁でございます。どうもこの吉田書簡というのが問題になっていることも事実でございますし、取り消すことができるならばそれも一つの方法だとは思いますが、いま御指摘になったように吉田さんはもうなくなられておるわけでございます。
○松平委員 それから貿易の関係でもう一つ伺いたいのですが、この間大臣は参議院のたしか本会議において答弁されているのですが、共産圏に対する吉田書簡の問題についてですが、吉田書簡があるけれども、中国に対しては輸銀の延べ払い制度を使う、ケース・バイ・ケースだ、こういうことを大臣はおっしゃっておったようですが、吉田書簡というものは、吉田さんがおらないわけなんです。これを取り消すことはできませんか。
○安宅委員 そうしますと、これは、輸銀というのは吉田書簡以来有名になったので、何か社会主義の国に貿易をするときに阻害するための防波堤にこれが使えるものだ、国民はそう思っているのです。通産大臣、みんなそう思っていますよ。
日華平和条約が締結されたとはいえ、これは当時の、昭和二十六年十二月二十四日付、ダレス国務長官あて吉田書簡を見ましても明らかなとおり、中国との間に平和を回復するための全面的措置をとることを究極の希望としながらも、当時、国連で代表権を持っていたのが台湾政府であったという事情から、やむを得ず過渡的、限定的性格を持った日華平和条約を結んだものであります。
また、たとえ輸銀使用を認めたとしても、吉田書簡がある限り中国側の反応が期待できないのではなかろうか。吉田書簡について政府は、すでに死滅したものである、廃棄すべきであるとかないとかという性格のものではない、こうしております。しかし、台湾政府は明らかにこれに相反する態度を示しており、また、中国側もこの廃棄を要求しているのであります。
第三点は吉田書簡の問題でございますが、従来から政府がお答えいたしておりますとおり、同書簡は私信でございまして、政府がこれを廃棄するとかしないとか言うべき筋合いのものでないことを御了承いただきたいと存じます。(拍手) 〔国務大臣江崎真澄君登壇、拍手〕
また、日華条約締結の約三カ月前にダレス大使にあてた吉田書簡で、「究極において、日本の隣邦である中国との間に全面的な政治的平和及び通商関係を樹立することを希望する」と述べておられます。将来における中国全体との関係樹立を展望していたことも、この際特に想起すべきではないかと存ずるのであります。
吉田書簡は、これは輸銀に関する問題でありますが、私どもは最近におきまして、この輸銀の使用問題につきましては中国は他の国々との間と同様に前向きでこれに対処するという考えにいたしております。これに関連して吉田書簡はどうだということでありますが、これは一個人の手紙でございまして、これを廃棄するとかしないとかいう問題ではないのです。
経済的にも頭越しが行なわれる危険がある――危険じゃない、そういうことも予想されるというように思うので、それを考えますと、少なくとも日本もあの例の吉田書簡ですね、それとココムに関する明快な従来の懸案としての態度、処置、これをしませんと、私はどうも経済の頭越しが米中の間に行なわれるだろうと思います。たいしたことはまだありません、事実。